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時計遺伝子・タンパク質

 植物の時計に関わる遺伝子は、順遺伝学(時計変異体の探索および変異遺伝子の決定)、生化学(日周期的発現遺伝子の調節タンパク質の探索)、逆遺伝学(概日的に発現する遺伝子の破壊)などによって取得されてきました。

これまでに少なくとも20以上の時計遺伝子が取られています。ここで時計遺伝子というのは、変異すると「周期の変化」か、「リズムそのものの消失(極端な振幅低下)」を指します。

​ 時計遺伝子の多くは、機能未知のタンパク質をコードしていたため、時計のしくみは謎でした。わたしたちは、時計遺伝子の中でも、重要なはたらきをすると考えられていた3つのPRRタンパク質の機能解析に取り組み、PRRタンパク質は別の時計遺伝子(CCA1やLHYなど明け方に発現する遺伝子)の転写を抑制することを発見しました。また植物体内の中でのPRRタンパク質の機能する時間帯を具体的に明らかにしました (Nakamichi et al., Plant Cell, 2010)。

 明け方に発現するCCA1とLHY、昼から夜半に発言するPRRタンパク質ファミリー、LNKファミリー、RVEファミリー、夕方に発現するTOC1(別名PRR1)、ELF3、ELF4、LUX、GI、などが相互の転写を制御しあうフィードバックループを形成しています。これが時計の機能に重要です。

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